土曜日, 5月 12, 2018

「フロアルール読み比べ」第1回:ジャッジとは何ぞや。

何となく始めた短期連載企画「フロアルール読み比べ」。

まず、ジャッジとは何ぞや、と言う事を各フロアルールから紐解いて行きましょう。ここでは、ジャッジの定義があり、Web上に存在している4つのフロアルールにご登場願います。

では、それぞれの文書からジャッジとは何ぞや、と言う辺りを見てみましょう。



ジャッジには、トーナメントが円滑に進行されるように、公正で公平な判決を下し、そして、ヘッド・ジャッジおよび他のスタッフを支援する義務があります。ジャッジは自分で気がついた、あるいは申告によってもたらされたあらゆる本ルールおよびゲームのルール違反を解決するために行動しなければなりません。
また、ジャッジはプレイヤーに罰則を与える際、適正な罰則が適用されることを保証しなければいけません。
ジャッジはすべてのプレイヤーの模範となるべく紳士的な対応をして下さい。
また、特定のプレイヤーに対し過度に親しく 接してはいけません。 

 (ディメンション・ゼロ プロジェクト レヴォリューション 汎用フロアルール)



キーワードとしては、

トーナメントの円滑な進行
公正で公平な判決
適正な罰則
他のプレイヤーへの模範となる紳士的な対応
 



ジャッジは、公正な仲裁者であり、ポリシーとルールの執行者である。ジャッジは、ルールに抵触する事項があったと判断したか、プレイヤーが問い合わせてくるか、状況に悪化の可能性があるかしない限り、ゲームに介入すべきではない。ジャッジはプレイ手順の誤りが発生するのを防ぐものではなく、問題が発生した後でルールやポリシーを破ったプレイヤーに罰を与え、正しいプレイと紳士的行為について、例を示しながらプレイヤーを教化するべきものである。また、ジャッジはゲーム外の誤りを防ぐために介入することも認められる。
 (デュエル・マスターズ 競技イベント運営ルール)



キーワードとしては、

公正な仲裁者
ルールやポリシーを破ったプレイヤーに罰を与え
正しいプレイと紳士的行為について教化するべきもの
 


すべてのジャッジは円滑で健全な大会進行のために他の大会運営者やファイターと協力し、努力しなければなりません。また、すべてのファイターに対して模範となるべく、紳士的な対応が求められます。特定のファイターに対してひいきをしていると疑われるような行為を行ってはいけませんし、配慮に欠けていたり上から目線な言葉・態度で関係者に接してはいけません。

すべてのジャッジは自身がルール異常やファイターの不正行為などを発見した場合、これに介入することができます。あるいは他者からの申告によってもたらされたあらゆる総合ルール及び本ルールに関する違反事項に関しても、これを指摘し必要に応じて罰則を与える権利と責任があります。

すべてのジャッジには大会の公正性や完全性が失われる可能性のある行為や状況を解決するために積極的に行動する義務があります。すべてのファイターに対して公正で公平な裁定を下し、またファイターの不正行為に対しては厳しく罰しなければなりません。同時に、すべての関係者はジャッジが適正な判断ができるよう、協力することが求められます。
(ブシロードTCG応用フロアルール)


キーワードとしては、

円滑で健全な大会進行
協力と努力
紳士的な対応
公正性や完全性
 



ジャッジは、公正な仲裁者であり、ポリシーとルールの執行者である。ジャッジは、ルールに抵触する事項があったと判断したか、プレイヤーが問い合わせてくるか、状況に悪化の可能性があるかしない限り、ゲームに介入すべきではない。ジャッジはプレイ手順の誤りが発生するのを防ぐものではなく、問題が発生した後でルールやポリシーを破ったプレイヤーに罰を与え、正しいプレイと紳士的行為について、例を示しながらプレイヤーを教化するべきものである。また、ジャッジはゲーム外の誤りを防ぐために介入することも認められる。
 (マジック違反処置指針)




って、デュエマと一字一句同じでは・・・流石兄弟TCG。

これを見ると、面白い違いがある。
ブロッコリー・ブシロードと言う国産系のフロアルールで先程抜粋したキーワードを見てみると、

トーナメントの円滑な進行
公正で公平な判決
適正な罰則
他のプレイヤーへの模範となる紳士的な対応

円滑で健全な大会進行
紳士的な対応
公正性や完全性


対して、WotC組のアメリカンフロアルールの抜粋したキーワードでは、

公正な仲裁者
ルールやポリシーを破ったプレイヤーに罰を
正しいプレイと紳士的行為について教化するべきもの


とあり、少し違う。

日本のフロアルールでは、ジャッジは「イベントを円滑に運営して、公正性・公平性・完全性を守り、紳士的な対応をしようね!」ってなっているのだが、アメリカンフロアルールでは、ジャッジは「公正な仲裁者として、ルールやポリシーを破ったプレイヤーに罰を与えて、正しいプレイと紳士的行為について教化しようね!」とあるのである。

とか言いつつ、マジック・ジャッジ規約なんて物も世の中には存在していて、そこには以下の様にあるので、紳士的であれ、って言うは日本だけの話ではないのだけども。

ジャッジは、自身のジャッジとしての立場や権限を公正に使うべきである。
 

ジャッジは、個人的な利益や悪意のためにジャッジとしての立場や権限を使うべきではない。
 

ジャッジは、他者を迎え入れる環境を作るべきである。
 

ジャッジは自身の行為やジャッジとしての立場・権限に関する責任を持つべきである。
 

プレイヤーとして不品行と思われる行為は、ジャッジとしても不品行である。
(マジック・ジャッジ規約)

以前、MtGの専業ジャッジの方に言われたのは、「ブシロードのフロアルールを読むに、一番重要なのはイベントの円滑な運営なんだろうなあ」と言う事で、そう言う意味ではもしかしたらプレイヤーへの教導よりもそちらの方が重要度高いのかもなぁ、とか思ってしまったりしまわなかったり。

が、勿論、ブシロードのフロアルールにプレイヤーに正しいルールを教え導く事に関する条項が無い訳ではないのである。

それに関しては次回、罰則規定・ペナルティガイドラインの読み比べをしてみて、考えてみましょう。



今回参考にしたルール・ポリシーは以下です。

ディメンション・ゼロ プロジェクト レヴォリューション 汎用フロアルールVer1.12最終改訂日:2010年11月25日

マジック・ジャッジ規約2018年1月25日

デュエル・マスターズ 競技イベント運営ルール(最終更新日2018/01/30)

ブシロードTCG応用フロアルールVer.1.11(最終更新日:2018年4月23日)

マジック違反処置指針2018年4月27日発効

上記の順番は古い順です。
 (余談ですが、ルール・ポリシー史を学ぼうって言う人には、D-0のルールは現存している化石なので、非常に良いです。2010年のルールって言うのは、こう言うのでした)

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